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社外取締役辞任が浮き彫りにした取締役会運営の課題

取締役が辞任した場合には適時開示が行われるのが一般的だが、少なくとも東証の適時開示制度()では、開示義務の対象となる異動は代表取締役または代表執行役に限られている。すなわち、「代表取締役又は代表執行役の異動」に該当する場合には適時開示が必須とされる一方、代表取締役以外の取締役の異動については、必ずしも開示義務が課されているわけではない。代表取締役以外の取締役の異動が「その他重要な決定事実(いわゆるバスケット項目)」に該当するかどうかの判断は上場会社各社に委ねられている。その結果、代表取締役以外の取締役が辞任した場合であっても、会社が当該事実は「重要でない」と判断すれば、開示が行われなくてもルール違反には当たらないことになる。もっとも、冒頭で述べたとおり、実際には多くの会社が「重要である」との判断のもと、代表取締役以外の取締役の異動についても適時開示を行っている。

* 適時開示制度以外では、役員の異動の事実はコーポレート・ガバナンス報告書の更新のほか、半期報告書や有価証券報告書でも開示される。また、代表取締役又は代表執行役の選任・退任があった場合、財務局等への臨時報告書の提出も必要になる。


代表執行役 : 指名委員会等設置会社において代表権を有する者

こうした現状の中で注目されるのが、辞任当時は「重要でない」と判断され適時開示が行われなかったにもかかわらず、辞任から約3か月後に、その辞任理由および経緯が公表された事例だ。・・・

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