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CEOの圧力に屈しない内部監査部門を構築する方法

コーポレートガバナンス・コードの導入以来、「攻めのガバナンス」という言葉が盛んに使われているが、その裏で改めてその重要性が認識されているのが「守りのガバナンス」の要となる三様監査(内部監査、監査役等監査外部監査)の一翼を担う内部監査だ。

攻めのガバナンス : 経営陣に積極的なリスクテイクを促すガバナンス
守りのガバナンス : 不祥事の防止や発見を主眼に置いたガバナンス
監査役等監査 : 監査役(会)設置会社における監査役の監査、監査等委員会設置会社における監査等委員会の監査、指名委員会等設置会社における監査委員会の監査を指す。
外部監査 : 監査法人による会社法監査や金商法監査を指す。

2019年4月24日に公表された「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」の意見書(4)「コーポレートガバナンス改革の更なる推進に向けた検討の方向性」には、内部監査について次のような意見が記載されている(4ページ参照)。

・・・内部監査部門については、CEO等のみの指揮命令下となっているケースが大半を占め、経営陣幹部による不正事案等が発生した際に独立した機能が十分に発揮されていないとの指摘がある。
内部監査が一定の独立性をもって有効に機能するよう、独立社外取締役を含む取締役会・監査委員会や監査役会などに対しても直接報告が行われる仕組みの確立を促すことが重要である。・・・

上記意見は内部監査部門をCEOの指揮命令下に置くこと自体を否定しているようにも見えるが、必ずしもそうではない。・・・

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