上場企業にとって、「創業家」の存在はメリットとデメリットの両方を併せ持つと言われる。創業時を知る古参の従業員にとって創業者は精神的支柱であり、創業者が引退した後も折に触れて創業家が求心力を発揮するという話はしばしば耳にする。また、創業家が経営に関わる同族経営の方が長期的視野に基づく経営を行いやすく、利益率も高くなる傾向にあることから、創業家の存在は投資家にとっても必ずしもネガティブなものではない(投資家の同族経営に対する評価は2018年11月13日のニュース「オーナー色の強い上場企業に見られる共通点」を参照)。一方で、創業家やその“取り巻き”が会社を私物化し、その結果、ガバナンスが低下するとともに不正を引き起こすリスクが否定できないということは「デメリット」と言える。
創業者である前代表取締役が逮捕されるという衝撃的な事件が起きた・・・
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