企業内で不正が起きた際に必ずと言ってよいほど社内外で投げかけられるのが、その不正は「内部統制」では防げなかったのか、という問いだ。そして、仮にその不正が経営者によるものであれば、「内部統制は経営者不正に対しては無力である」という結論にたどり着くのがお決まりのパターンとなっている。なぜなら、内部統制は経営者が構築するものであるため、従業員不正に対しては抑止力となっても、経営者自身は内部統制をすり抜けて行動することができてしまうからだ。結局のところ、内部統制が弱い部分はガバナンスを強化するしかないが、その頼みの綱のガバナンスも前提次第で効果が変わってくることは頭に入れておく必要がある。
先日、・・・
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