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抜き打ち監査の実効性を高めるための方策

福岡県の温泉旅館で基準値の3700倍のレジオネラ属菌が検出された事件で、保健所の抜き打ち検査により温泉旅館の虚偽報告が覆えされたことが報じられている。このように抜き打ち検査は極めて有効性が高い検査手法であり、行政の現場ではしばしば用いられているにもかかわらず、企業における内部監査では一部の業種()や内部監査の水準が高い企業を除き、それほど普及しているとは言えないのが現状だ。

 銀行、貸金業、小売業、古物買取業、パチンコ業など多額の現金を扱う業種における現金実査やメーカー、建設業における現場での安全面の検査など、内部監査において抜き打ち検査のチェックが広く行われている業種はあるものの、業種に偏りがあることは否めない。

現金実査 : 金庫内の紙幣や硬貨を数えて実際在り高を求め、それと帳簿残高を比較すること

内部監査で抜き打ち検査(以下、抜き打ち監査)が普及しない理由としてまず挙げられるのが、・・・

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