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ESG投資、日本における現状

 経済、環境、社会の持続性に配慮した投資手法である「サステナブル投資(持続可能(sustainable)な投資)」の投資資産額はここ数年で急速に拡大している。今年(2015年)に公表された「Global Sustainable Investment Review 2014」によれば、世界のサステナブル投資資産は2012年の13.3兆米ドルからわずか2年で21.4兆米ドルにまで急増、運用資産全体の30.2%を占めるに至っている。サステナブル投資の中で大きな位置を占めるのが、財務情報とESG情報を統合して企業分析を行う「ESGインテグレーション」(通常は単に「ESG投資」と言われる)による投資であり、その額は12兆8540億米ドルにのぼる。

 このようにグローバルで見れば勢いを増す一方のサステナブル投資だが、地域別に見ると、欧州を筆頭に、カナダや米国での拡大が目立つ一方、日本を含むアジアにおいては、運用資産全体に占めるサステナブル投資の割合はわずか0.2%にとどまっている。この数字を見ると、日本ではESG投資をはじめとするサステナブル投資がまだそれほど拡大していないようにも見えるが、それは正しくない。

 まず、・・・

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