近年、投資家の間では企業分析における「非財務情報」の重要性が強く意識され、企業に対しその開示を求める声も高まっている。こうした流れを受け、企業側も、有価証券報告書やアニュアルレポートといった財務情報の他に、環境報告書、CSR報告書、サステナビリティ・レポートといった名称の非財務情報を提供するケースが増えている。
環境報告書 : 二酸化炭素や廃棄物の排出量、騒音の発生状況など、事業活動に伴う環境への負荷の度合いや、企業としての環境問題への対策、環境保全の取組みなどをまとめた報告書。
サステナビリティ・レポート : 環境・社会・ガバナンスというESGを軸とした企業の持続性(サステナビリティ)を高めるための取組みなどをまとめた報告書。「企業の社会的責任や規範」を軸とする従来のCSR(corporate social responsibility)レポートの進化版と言える。
ただ、「非財務情報」の意味するところについては、企業と投資家の間で認識のギャップが見られる。
企業は非財務情報を・・・
このコンテンツは会員限定です。会員登録(有料)すると続きをお読みいただけます。