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経産省・長期投資(ESG・無形資産)研究会の趣旨は?

経済産業省にまた新たにガバナンス関係の研究会が立ちあがった。

同省は先月(2016年7月)1日から「CGS研究会」(コーポレート・ガバナンス・システム研究会)をスタートさせたところだが(2016年6月29日のニュース「経産省がガバナンスの新研究会立ち上げ、議論の方向性は?」参照)、8月24日には「持続的成長に向けた長期投資(ESG・無形資産投資)研究会」(座長、伊藤邦夫一橋大学大学院商学研究科特任教授)を設置し、第1回目の研究会を今週水曜日(8月24日)に開催している。

本研究会では、「日本再興戦略2016」に盛り込まれた「投資の最適化等を促す政策対応」について年度内に結論を出す旨の方針(147ページ下から4行目以降参照)を受け、下記の事項を議論のテーマにするという。

・持続的な価値創造につながる投資(無形資産等)のあり方
・企業における長期投資の判断、評価(ESG 投資等)のあり方。価値創造につながる投資(無形資産等)促進に向けた課題や方策
・投資家が、中長期的な企業価値を判断する視点や評価のあり方。そのために必要な情報や対話のあり方。そのような長期投資を促進するための課題や方策
・企業と投資家の行動や対話やコミュニケーションのあり方
・上記を踏まえた環境整備等、政策対応の方向性等

一見しただけではどのような趣旨の研究会なのか見えにくいかも知れないが、「長期投資(ESG・無形資産)研究会」という名称からも分かるように、一言で言うと、国内外の機関投資家から日本企業への長期投資を促していくというのが本研究会の最大の目的ということになる。

無形資産 : 人材や研究開発、知識・ノウハウ、ブランド等

最近は日本企業も財務面だけではなくESGの観点からも評価・格付けされるようになっているが(2016年8月5日のニュース「自社の「ESG格付け」を知ってますか?」参照)、その評価は高いとは言えないのが現状だ。こうした中、本研究会では、企業がESG投資のあり方や、「無形資産投資」と「有形資産投資」の配分・投資戦略などを検討する上で参考になるよう、・・・

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