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集団的エンゲージメントを支援する「機関投資家協働対話プログラム」が始動

2017年5月30日に公表された改訂版スチュワードシップ・コードには、複数の機関投資家が連携し、トータルの株式保有割合を背景に共同で企業との対話に臨む「集団的エンゲージメント」に関する記述(下記参照)が盛り込まれたところだ(スチュワードシップ・コードの改訂内容については2017年3月29日のニュース「企業への影響は? 日本版スチュワードシップ・コード改訂案の全容」参照))。

指針4-4.
機関投資家が投資先企業との間で対話を行うに当たっては、単独でこうした対話を行うほか、必要に応じ、他の機関投資家と協働して対話を行うこと(集団的エンゲージメント)が有益な場合もあり得る。

このコード改訂を視野に、企業年金連合会が中心となり信託銀行等のパッシブ運用を行う運用機関による集団的エンゲージメントを行うためのプラットフォーム構想が進められてきたが(詳細は2017年5月30日のニュース 『「集団的エンゲージメント」明記で今後の機関投資家の動きは?』 参照)、協働エンゲージメントを支援するため、企業年金連合会年金運用部コーポレートガバナンス担当部長などを務めた木村祐基氏を理事長として先月(2017年10月)設立された「一般社団法人機関投資家協働対話フォーラム」はこのほど、複数の機関投資家による企業との協働対話の具体的な手法としての「機関投資家協働対話プログラム」を公表した。当フォーラムでもお伝えした集団的エンゲージメントを行うためのプラットフォーム構想がついに始動することになる。

協働エンゲージメント : 機関投資家協働対話フォーラムでは、集団的エンゲージメントではなく「協働エンゲージメント」(=企業との協働対話)という言葉を用いている。

<機関投資家協働対話プログラムの概略図>
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(出典)機関投資家協働対話フォーラム

「機関投資家協働対話プログラム」に基づく協働対話は、(1)アジェンダの設定、(2)共通見解をまとめたレターの送付、(3)ミーティングの順に進められることになる。それぞれについて見てみよう。・・・

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