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新しい有報では「経営者の視点」への注目必至

近年活発化している企業と機関投資家との対話では、機関投資家から中長期的な企業価値評価・分析や企業価値向上のための提案が行われることが多い。こうした対話のベースとなる資料として重宝されているのが、中期経営計画、ESG(環境・社会・ガバナンス)情報、統合報告などだ。これに対し、雛形的記載が多く内容も過去の情報に偏っている有価証券報告書(以下、有報)は、事業ごとの業績予測に有益なセグメント情報を除き活用される場面は少ない。しかし、金融庁が本日(2018年1月26日)公表した改正「企業内容等の開示に関する内閣府令」(以下、開示府令)は、対話における有報の扱われ方に変化が起こす可能性を秘めている(有報の改正の経緯については2017年11月1日のニュース「有報のMD&Aの改正案が公表、“中長期投資家との四半期ごとの対話”促進も」を参照)。

セグメント情報 : 企業グループの事業セグメントごとの業績等を開示する連結財務諸表の注記項目

従来の有報では、【業績等の概要】で経営成績等を示した後、【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】で経営方針を、【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】でMD&A情報を開示するというスタイルとってきたが、これが一新される。新しい有報では、まず・・・

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