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ESG評価機関等に行動規範の策定検討

ESGの評価機関・データ提供機関に対する企業側の不満の声が高まっている。

本来、投資は自己の資金を中長期的に極大化する対象(ここでは日本株)に対して行われる。近年、その投資において、社会的インパクトやESGといった要素の考慮が求められるようになった理由は、① 大元の資金の出し手に、中央銀行や年金基金など公的な色彩の強い機関が多くなった、② ①から資金を預かって運用する担い手(運用機関)が、投資先について「説明のつく理由」(ESGに優れた企業に投資し、成果を上げていること等)を求められている、③ 社会的インパクトのある事業やESGに優れた経営をしている企業の方がリスクに強くサステナブルであり、また、サステナブルな市場で「機会」を獲得しやすく成長性がある、といったことが挙げられる。

特に②の説明は、資金の出し手にとってその原資は国民一人一人であったりするため重要になるが、運用する資金が巨額であるがゆえ、その運用は運用機関に委ねざるを得ない。一方、運用機関には多数の顧客から莫大な資金が集まり、投資先も膨大になる結果、必然的に投資先の選定は投資顧問業に任せ、ESGの評価はESG評価機関やESGデータ提供機関を頼っている。また、投資先企業の株主総会議案の議決権行使においては、議決権行使助言機関の助言が大きな影響力を持つことは周知の通りだ。

こうした中、企業側からは、・・・

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