既報のとおり、監査法人を大手から中小に変更する上場会社が年々増加している(監査法人変更のトレンドについては2022年7月27日のニュース「会計監査人の異動件数が過去5年間で最多に もっとも多い異動理由は?」参照)。これに伴い重要性が高まっているのが、中小監査法人における品質管理への取り組みなど内部状況の透明性の確保だ。ここがブラックボックスのままでは、投資家が中小監査法人に監査を依頼している上場会社への投資に躊躇することにもなりかねない。また、上場会社が監査契約の妥当性、継続などを検討するうえで、内部状況は重要な要素となる。中小監査法人に変更したことで監査報酬の負担が減ったとしても、その監査法人の監査品質が低ければ、監査品質の高い監査法人であれば検出できたであろう粉飾や使い込みなどを見つけることができずに、企業価値が大きく毀損するリスクもある。
監査法人の内部状況の透明性を確保するため、・・・
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