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Netflixで投資家と対話を重ねて設計した報酬制度が否決 自社の企業カルチャーに合った仕組みも株主には受け入れられず

ドラマ、映画をはじめ様々なコンテンツをインターネットを通じ定額・低価格で無制限に視聴できるという画期的なサービスで急成長を続けるNetflixの利用者は日本でも多い。その同社(米国本社)が提案した経営陣の報酬制度に対し株主が「No」を突きつけ、話題を呼んでいる。「Noを突きつけた」というのは決して比喩ではない。米国には、株主が経営陣の報酬について「賛成」もしくは「反対」の意見表明をすることができるSay on Pay(セイ・オン・ペイ)と呼ばれる制度が存在し、同社のケースでもこのSay on Payが活用された。すなわち、Netflixの株主は、2023年の株主総会に上程された「Say on Pay議案」を通じて、経営陣の報酬に反対の意思を表明した、ということだ。

Say on Payの決議には法的拘束力はなく、あくまで「勧告的決議」にとどまるが、Say on Payの影響力は決して無視できるようなものではない。通常、株主から不支持を表明された報酬制度については、会社側としても何らかの対応を検討せざるを得なくなる。仮に会社が誠意のある対応を見せない場合には、取締役の選任議案への賛否にも影響が及ぶ可能性がある。実際、議決権行使助言会社のISSは、・・・

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