統合報告書を発行する日本企業は1,000社を超え、いまや資本市場との対話において欠かせないツールとなった。巷では、今年度に発行された統合報告書を対象にしたアワードの審査がこれから佳境を迎える。一方、多くの3月決算企業の制作担当者は、早くも来年度の統合報告書の作成準備を始めている。社長等の経営トップに「トップメッセージ」の執筆依頼が来るのはまだ先だが、経営トップは今のうちから来年度のメッセージで何を伝えるべきかを熟慮しておく必要がある。機関投資家(の運用担当者。以下同)にとって、トップメッセージは統合報告書における最も重要なコンテンツと言えるからだ。
では、機関投資家はトップメッセージから何を読み取っているのだろうか。本稿では、筆者がこれまで対話を重ねてきた機関投資家の本音を紹介しよう。
機関投資家はトップメッセージに、・・・
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