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ESG投資が日本で広まる根拠

 投資にあたってESGを考慮する「ESG投資」に注目が集まっているが(ESG投資の種類についてはESGインテグレーション投資参照)、日本の上場企業の中にはまだまだ「海外の話」といった感覚のところが散見される。確かに、ESGの改善を積極的に企業に求める機関投資家も今のところは少ない。

 ここでいう機関投資家とは「アセットマネージャー」のことを指す。一般に機関投資家と呼ばれるものは、「アセットオーナー」と「アセットマネージャー」に大きく2つに分けられる。アセットオーナーとは年金基金など資産(アセット)を保有する者であり(例えばGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)、アセットマネージャーとは、その資産を運用する会社(「〇〇アセットマネジメント」「××投信」など)を指す。すなわち、アセットオーナーとアセットマネージャーは(アセットの運用の)委託・受託関係にあり、その意味で、アセットマネージャーにとって、アセットオーナーは「顧客」ということになる。通常、上場企業にコンタクトするのは、アセットマネージャーに属するファンドマネージャー(ポートフォリオ・マネージャーとも呼ぶ)やアナリストである。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人) : 厚生年金と国民年金の積立金の管理・運用を行う厚生労働省所管の独立行政法人。運用資産の規模が100兆円を優に超える世界最大の機関投資家である。

 アセットマネージャーがESG投資を企業に求めるかどうかは、・・・

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