議決権行使助言最大手のISSが「過去5期平均もしくは直前期にROE(自己資本利益率)が5%未満の場合、経営トップ(会長や社長)の選任議案に反対推奨する」という助言方針を示しているのは周知のとおりだが、この方針に対して、企業からは「業種を問わず一律5%とするのはおかしい」といった声がよく聞かれる。
確かに、機関投資家サイドでは、大和証券投資信託委託が33業種それぞれにROEの目標値を設定した上で、議決権行使の判断に活用しているといった例が存在するが、企業側の論理として、「業種によって望ましいROEは異なるはず」という主張は正しいのだろうか。・・・
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