来年の株主総会では日本企業独特の仕組みである「相談役・顧問」制度がテーマになりそうだ。経済産業省は、8〜9月に東証一部・二部上場企業を対象に相談役・顧問に関するアンケート(人数や待遇、縮小を検討しているかなど)を実施し、今年度(2016年度)末までに報告書をとりまとめる予定。また、議決権行使助言会社最大手のISSは、来年度の議決権行使の指針で、企業が相談役制度を導入する定款変更議案には反対を推奨する旨を盛り込む。さらに、コーポレートガバナンスの識者の間では、相談役・顧問の役割や報酬等について開示を求める声が大きくなってきている。
もっとも、機関投資家である筆者の目から見ると、この問題の本質は「相談役・顧問制度」そのものではなく、相談役や顧問が・・・
このコンテンツは会員限定です。会員登録(有料)すると続きをお読みいただけます。