上場企業における社外取締役の数は年々増加(*)している。その要因としては、 会社法改正、 コーポレートガバナンス・コードの導入、投資家の要望などが挙げられるが、上場企業からしてみれば、これらはいわば“外圧”であり、社外取締役に対して“押し付けられた感”を抱く(社内)経営陣も一部には存在するのが現実だ。
会社法改正 : 2014年の会社法改正で、社外取締役を置いていない上場企業は、定時株主総会において「社外取締役を置くことが相当でない理由」を説明しなければならなくなった。
* 東京証券取引所の調査(2016年7月27日公表の「東証上場会社における独立社外取締役の選任状況<確報>」)によると、一部上場企業のうち社外取締役を選任している企業数の比率は98.8%であり、ほとんどの一部上場企業が選任済みという状況である。東京証券取引所の別の調査(2017年1月16日公表の「コーポレートガバナンス・コードへの対応状況(2016年12月末時点)」)では、2016年12月末現在、独立社外取締役2名以上の選任を求めるコーポレートガバナンス・コード4-8をコンプライする企業は2,000社を超えている。
しかし、上場企業の経営陣がいつまでもそのような感覚を持ち続けるのは健全ではない。せっかく社外取締役を選任した以上、どのようにしたら有効に活用できるのかを考えるべきであろう。
こうした中、社外取締役の活用を推進するべく、・・・
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