欧米では、企業経営におけるダイバーシティの実践は、もはや「目的」ではなく、「経営戦略を実行するための手段」と言われている。これは企業経営におけるダイバーシティの位置付けに変化(ステージ・アップ=Stage up)があったことを意味している。CSR(企業の社会的責任)や企業文化の観点からダイバーシティを進めていた時代(ダイバーシティ1.0)にはダイバーシティのコストや手間ばかりが強調されていたが、その時代も終わりを迎え、今後は企業が直面する課題解決の手段としてダイバーシティを実践する時代(ダイバーシティ2.0)に突入しようとしている(ダイバーシティ1.0と2.0の違いについては2016年9月5日のニュース「ダイバーシティ1.0と2.0の違い」参照)。
ダイバーシティ2.0 : 多様な属性の違いを活かし、個々の人材の能力を最大限引き出すことにより、付加価値を生み出し続ける企業を目指して、全社的かつ継続的に進めていく経営上の取り組み
ただ、日本企業がダイバーシティ2.0を実践するうえでは、いまだに次に掲げるようなボトルネックが存在していることが、・・・
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