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インセンティブプランとしての時価発行新株予約権信託のメリット

昨今、役員向けに株式報酬を導入する上場企業が相次いでいるが、役員・従業員の両方を対象にしたインセンティブプランへのニーズも高い。こうした中でじわじわと採用企業数を増やしているのが、2017年4月11日掲載の「新用語・難解用語」でも取り上げた時価発行新株予約権信託だ。

時価発行新株予約権信託は、会社に費用が発生しないという点が特徴の一つとなっており、有償ストックオプションの代替プランとしても期待されるが(2017年5月12日のニュース「有償ストックオプションの会計処理案が公表、長年の議論に区切り」参照)、実は最大のメリットと言えるのは、従来の税制適格ストックオプションなどを上回るインセンティブ効果である。

従来の税制適格ストックオプションなどにおいては、発行会社は、ストックオプションの発行時点で付与対象者ごとの付与個数まで決定しなければならない(会社法238条1項、会社法243条1項)。その結果、下記のような弊害が指摘されている。・・・

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