企業活動のグローバル化に伴い、現地マーケットに精通した海外子会社の優秀な人材を日本の親会社で勤務させるというケースも散見されるようになった。なかには、グローバル化を急速に進める日本の上場会社が、海外子会社の幹部を日本の親会社の幹部として迎え入れるケースもある。こうした場合にしばしば問題になるのが「報酬水準」だ。
原則論としては、「やっていること」と「評価方法」はリンクするべきということになる。例えばその人材が日本の親会社の仕事をやっているのであれば、そこでの役割に応じた日本の親会社の評価方法に基づくべきであるのに対し、日本の親会社に属しているのは例えば「グループ全体における主要な経営幹部として本体の経営会議に参画する」あるいは「グループ全体における主要な経営幹部としての位置付けを明確にする」等のためであって、基本的には兼務する海外子会社の業務に従事しているというのであれば、海外子会社の評価方法に基づくべきということになる。
もっとも、たとえ評価方法を日本の親会社に合わせるとしても、「報酬額」を決める際には・・・
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