印刷する 印刷する

政府、子会社の不祥事続発で「グループガバナンス」も重視へ

最近の上場会社関連の不祥事には一つの顕著な特徴がある。それは、上場会社本体ではなく、その子会社で不祥事が起こるケースが目に付くということだ。当フォーラムの「役員と会社の失敗学」でも、子会社で起きた不祥事を取り上げる機会が増えている。

「役員と会社の失敗学」で取り上げた事例 不祥事の発生源
【失敗学第48回】日本紙パルプ商事の事例 国内子会社
【失敗学第47回】亀田製菓の事例 タイ子会社
【失敗学第46回】三菱マテリアルの事例 国内子会社
【失敗学第45回】シチズン時計の事例 国内子会社
【失敗学第44回】INESTの事例 上場会社である親会社
【失敗学第43回】ソフィアホールディングスの事例 国内子会社
【失敗学第42回】澤藤電機の事例 国内子会社
【失敗学第41回】東洋炭素の事例 フランス連結子会社

子会社の不祥事が増加している最大の理由は、上場会社の連結子会社が増加しているということだろう。上場会社の1社当たり連結子会社数は2000年度には平均で16.6社だったが、2016年度には23.8社へと増加している(2017年12月8日に開催された経済産業省の第1回コーポレート・ガバナンス・システム(CGS)研究会(第2期)の事務局説明資料・22ページ参照)。内部統制やガバナンスが充実している親会社と比較すると、相対的に子会社では両者とも不十分なケースが多い。特に海外子会社は親会社の目が届きにくく、不祥事が起こりやすい傾向にある。

こうしたなか政府は、・・・

このコンテンツは会員限定です。会員登録(有料)すると続きをお読みいただけます。

続きはこちら
まだログインがお済みでない場合はログイン画面に遷移します。
会員登録はこちらから