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インセンティブ報酬の事後調整

日本企業の経営者報酬制度については、従来の固定報酬偏重を見直し、業績や株価などによって変動するインセンティブ報酬を増やすべきというのが最近の論調だが(2018年5月11日のニュース『投資家目線の「望ましい経営者報酬」』参照)、インセンティブ報酬が役員にとって文字通り「インセンティブ」として機能するかどうかのカギを握るのが、適度な“難易度設定”だ。極端な例として、実現不可能な目標をインセンティブ報酬の支給条件とすれば、インセンティブ報酬は画餅と化し、機能しない。役員の頑張りを引き出すためには、役員が「努力すれば手が届く」と思える難易度の目標を設定する必要がある。より具体的に言えば、インセンティブ報酬制度の設計上、選定したKPIごとに適切なフォーミュラ(公式)を設定することが求められる。

もっとも、いかに緻密なフォーミュラを事前に設計しても、役員の頑張りを正しく評価できないことはある。例えば、・・・

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