現在、日本のコーポレートガバナンスは大きな転換点にある。昨年(2013年)6月、安倍政権が「日本再興戦略」にコーポレートガバナンスの見直しを盛り込み、同年11月には社外取締役の就任要件強化(親会社と子会社の社外取締役の兼任禁止など)と設置を促す会社法改正案が国会に提出され、今通常国会で成立する見込みとなっている。また、今年2月にはイギリスをモデルに、投資先企業との対話など「機関投資家の責任」に関するルールである「日本版スチュワードシップ・コード」が制定され、さらに今月6月に予定される日本再興戦略の見直しの中では、取締役である独立役員の2名以上確保などを盛り込んだコーポレートガバナンス・コードの制定が予定されている(2014年6月4日のニュース「社外取締役は最低2名、持合株式の保有理由開示厳格化も」参照)。
こうした一連の動きは、日本企業の株主の3分の1を占める外国人投資家を意識したものだが、これによって外国人投資家の間で日本のコーポレートガバナンスに対する評価が・・・
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