上場会社等に社外取締役の選任を強く促す改正会社法の今国会での成立が確実となったことを受け、上場会社による社外取締役の選任が加速している。東証によると、社外取締役を選任する東証一部上場会社の割合は、2013年8月の61%から、2014年6月には74.2%(+253社)と大幅な増加となる。
こうした中、安倍政権が6月中に打ち出す予定の日本再興戦略(昨年2013年6月に出した同戦略の改訂版)には、さらに上場銀行と上場銀行持株会社に向けて、「少なくとも1名以上、できうる限り“複数”の独立社外取締役の導入を促す」旨の文章が盛り込まれる可能性が出てきた。また、上場銀行持株会社の傘下の銀行(例えば、〇〇フィナンシャルグループの傘下の××銀行)においても独立社外取締役を導入を検討するよう促す。今月(6月)16日に公表された素案の段階では「上場銀行、上場銀行持株会社について少なくとも1名以上の独立社外取締役導入を促す」としか記載されておらず、“複数”という文言は一切見当たらなかったが、ここにきて急きょ銀行にはより高いガバナンス機能を求めるという案が浮上している。
ちなみに、当フォーラムの調査によると、今年6月の株主総会を経ても社外取締役のいない上場銀行および上場銀行持株会社は、・・・
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