周知のとおり、8月2日に開催されたアスクルの定時株主総会では、代表取締役社長の岩田氏および社外取締役3名(いずれも当時)の再任議案が否決されたところだ(本件の関連記事として2019年7月30掲載の【役員会 Good&Bad発言集】上場子会社の独立社外取締役の選任議案参照)。これに先立ち、同社の株式の45%を保有するヤフー、12%を保有するプラスが上記4名の再任議案に反対する意向を表明しており、全体の議決権行使結果の確定を待たず否決は明らかな状態であった。ヤフーは反対理由として、「低迷する業績の早期回復」「経営体制の若返り」などを挙げている(ヤフーのリリースその1、その2参照 )。背景には両社が業務・資本提携するLOHACO事業を巡る見解の相違があったとされる。
双方の経営判断の妥当性はさておき、本件をコーポレート・ガバナンスの問題として捉えた場合、論点は・・・
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