既報のとおり、経済産業省のコーポレート・ガバナンス・システム研究会は(2020年)7月31日、「社外取締役の在り方に関する実務指針(社外取締役ガイドライン)」(以下、指針)を公表している(2020年8月6日のニュース「社外取締役にもサクセッション・プラン」参照)。同指針には参考資料として「社外取締役に関するアンケート調査結果」(以下、アンケート)が付されており、社外取締役、ひいてはガバナンスの現状が報告されている。この中で特に興味深いのが、「社外取締役の役割」に関する内容だ。
このアンケートは、経産省が2019年11月から2020年1月にかけて(外部委託により)「社外取締役向けアンケート調査」および「企業向けアンケート調査」として実施されたもの。前者は東証1・2部上場企業の社外取締役1,350人から、後者は東証1・2部上場企業868社から回答を得ているが、回答率はそれぞれ19.1%、33.0%にとどまっており、逆に言うと、ガバナンスに関心の高い社外取締役および上場企業による回答である可能性が高い。
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