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カプコンのランサムウェア被害対応から学ぶ自社がとるべき行動

新型コロナウイルスが第三波とも言える広がりを見せる中、システムの世界では企業を狙ったランサムウェア()が猛威を振るっている。

 システムへのアクセス等を制限する不正プログラムで、システムの利用者に制限解除のための身代金を要求することを目的とする。感染ルートとしては、メールの添付ファイルを不用意にクリックしてしまったケースや、改ざんされたサイトに誤ってアクセスし、意図せずしてプログラムをダウンロードしてしまったケースなどがある。

ランサムウェア感染により企業価値(株価の時価総額)を1割下げたのがカプコンだ。カプコンは2020年11月4日に「不正アクセスによるシステム障害発生に関するお知らせ」を公表し、第三者から同社のサーバへの不正アクセスが行われ、「2020年11月2日未明より、当社グループシステムの一部でメールシステムやファイルサーバーなどにアクセスしづらい障害が発生」していることをリリースした。その後、同社がランサムウェア被害に遭い、サーバー上のデータがロックされ、ロック解除のための身代金を要求されている旨の報道が相次いだものの、同社からは「ランサムウェアによる攻撃があったこと」や「身代金の要求があったこと」についての追加リリースは一切なく、報道を頼りに株価はズルズルと下落。カプコンがようやく2つ目のリリースを出したのが2020年11月16日のことであった。新型コロナウイルスのワクチン開発成功のニュースで日経平均株価が23,695.23円(11月4日の終値)から 25,906円(11月16日の終値)と1割近く切り上がる中、対照的にカプコンの株価は5,550円から5,150円と一割近く値を下げることとなった。・・・

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