コーポレートガバナンス議論の高まりとともに、「株主価値向上へのコミットメント」という大義名分の下、多くの企業がこぞって導入してきた株式報酬への考え方が大きく変わり始めている。
その一つの要因となっているのが異常な株高だ。コロナ禍を受け多くの国が金融緩和を進める中、現在の株価が“金余り”の中で形成されていることは疑いようがない。すなわち、株主価値向上(≒株価向上)のためのインセンティブである株式報酬が、経営陣の頑張りとは関係のないところで暴騰しているというのが今の状況と言える。こうした中、上場企業の報酬委員会では、「株式報酬のベースとなる株価は正しいのか?」という疑問の声がしばしば上がるようになっている。
株式報酬への考え方を変えるもう一つの要因が、・・・
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