元々「マテリアリティ」とは「重要性」を意味するCSR用語であり、「自社にとって重要な課題は何か?」を明らかにするために開示されてきた。「自社にとって」という場合のように、企業が環境や社会から「受ける」影響を示す“投資家目線”のマテリアリティを「シングル・マテリアリティ」と呼ぶのに対し、近年は、シングル・マテリアリティと、企業が環境や社会に「与える」影響を示す “マルチステークホルダー(市民社会等を含む)”目線のマテリアリティを統合した「ダブル・マテリアリティ」という考え方が非財務情報開示のトレンドとなりつつある(2021年1月20日のニュース『高まる「ダブル・マテリアリティ」の開示圧力』参照)。・・・
CSR : 「Corporate Social Responsibility」の略で、「企業の社会的責任」と訳される。企業を「社会の構成員」として位置付けることで、企業は取引先・消費者・株主・従業員・地域社会などのステークホルダーに対し責任ある行動を行い、社会的課題に応え、ステークホルダーとの間で信頼関係を築いていくべきという考え方。
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