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知財・無形資産ガバナンスガイドラインとCGコードの関係

2021年6月に実施されたコーポレートガバナンス・コードの改訂で新たに補充原則3-1③および補充原則4-2②が設けられ、上場会社は知的財産の開示とともに、知的財産の経営資源への配分について取締役会による実効的な監督を求められることとなったところだ(下枠の赤字を参照)。

補充原則3-1③
上場会社は、経営戦略の開示に当たって、自社のサステナビリティについての取組みを適切に開示すべきである。また、人的資本知的財産への投資等についても、自社の経営戦略・経営課題との整合性を意識しつつ分かりやすく具体的に情報を開示・提供すべきである。
(以下略)

補充原則4-2②
取締役会は、(中略)人的資本知的財産への投資等の重要性に鑑み、これらをはじめとする経営資源の配分や、事業ポートフォリオに関する戦略の実行が、企業の持続的な成長に資するよう、実効的に監督を行うべきである。

上場会社はこれらのCGコードの要請をコンプライするかどうか判断したうえで、その結果を明示したコーポレート・ガバナンス報告書を2021年12月末日までに証券取引所に提出する必要がある。

その判断の指針を示すため、首相官邸の知的財産戦略本部に設けられた知財投資・活用戦略の有効な開示及びガバナンスに関する検討会(以下、検討会)は2021年9月、「今後の知財・無形資産の投資・活用戦略の構築に向けた取組について~改訂コーポレートガバナンス・コードを踏まえたコーポレート・ガバナンス報告書の提出に向けて~」を公表したものの、これは全体のページ数が5ページのいわば“ダイジェスト版”にとどまっていた。こうした中、検討会は2021年12月20日にようやく・・・

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