M&Aは「時間を買う」ための有効な手段である一方、その成功確率は20%とも30%とも言われており、まさにハイリスク・ハイリターンな経営戦略の典型と言える。M&A案件は、金融機関や相手先から持ち込まれることもあれば、経営トップや経営企画室等が立案することもある。そういった案件の1つひとつに対して、取締役会ひいては個々の取締役は、リスクに見合ったリターンを得られるのかどうか、慎重に議論する必要がある。具体的には、M&Aの失敗確率を低減するため、以下の観点からM&A案件の対象や価格の妥当性、代替プランとの比較、M&Aによる影響について、“批判的に”検討しなければならない。・・・
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