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「Board3.0」が注目される理由と現状の社外取締役に足りないもの

最近、「Board3.0」という言葉がちらほら目に付くようになってきた。米国で活発に議論されている取締役会のモデルであるが、足下の日本のコーポレート・ガバナンスの議論や実態にも着実に影響を及ぼしつつあり、経営陣は新たなトレンドとして押さえておくべきだろう。

「Board 3.0」とは、2019年にRonald J. Gilson教授(スタンフォード大学/コロンビア大学)およびJeffery N. Gordon教授(コロンビア大学)により公表された論文「Board 3.0: What the Private‐Equity Governance Model Can Offer Public Companies」(プライベート・エクイティ ガバナンスモデルが公開企業に提供できるもの)で提唱された新たな取締役会のモデルであり、要約すれば、長期投資家が取締役として戦略立案に参画するモデルのことをいう。取締役をCEOに近い関係者で固めたアドバイザリー・ボードの「Board1.0」、独立性の高い社外取締役に経営の執行を監督させるモニタリング・ボードの「Board2.0」を経た次の取締役会モデルとして注目されている。

では、なぜBoard3.0が注目されているのだろうか。・・・

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