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“分配”を重視してきた「新しい資本主義」の変容

役員報酬コンサルティングなどの世界的権威であるウイリス・タワーズワトソンの調査によると、2021年度における日本企業のCEOの報酬が初めて2億円を突破した(売上高1兆円以上の企業の中央値)。コロナ禍からの業績回復もあり、昨年度の落ち込み以上に報酬を増額したことが要因だという。ただ、それでもなお、米国企業の16億円をはじめとする欧米企業のCEO報酬額とは大きな開きがある。

古今東西、報酬は世間の関心を集めやすいテーマである。欧米においては、例外なくメディアが「高過ぎる報酬」について疑問を投げかけ、株主や従業員もこれに追随し、社会正義を問う論調になっていくという展開が一般的だ。これに対し日本は欧米と異なり、役員の報酬水準の是非について“双方向”のリアクションが見られる。

一つは・・・

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