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業績連動型ストックオプションが増加している理由

 役職員のモチベーション向上に効果のあるストックオプションだが、最近は「業績連動型」のものが増えているようだ。この「業績連動型ストックオプション」とは、通常よく見られるストックオプションとは異なったスキームで、2012年末までの導入実績はソフトバンクなど94件、2013年には大和ハウス工業など61件が新たに導入したという。

 ストックオプションというと、「税制適格ストックオプション*1」と「株式報酬型ストックオプション(1円ストックオプション)*2」が一般的だが、こうした中、業績連動型ストックオプションを導入するメリットはどこにあるのだろうか。

*1 税法が求める要件を満たすことで、権利行使によって購入した時点で生じている含み益(株式の購入価格-ストックオプションの発行費用)への課税が、実際に株式を売却する時点まで繰り延べられる(=株式を購入しただけで課税されるという状況を避けられる)ストックオプションのこと。具体的な要件としては、無償発行、権利行使期間が「株主総会での発行決議の2年後~10年後までの最大8年間」、行使価格が発行時の時価以上、権利行使金額が「年間1,200万円まで」などがある。

*2 権利行使価格を1円とすることで、株式自体を保有するのと同様の経済効果を実現するストックオプション。発行会社が経営破綻でもしない限り価値を有する(株価が1円を超えれば売却益が出るため)。ただし、権利行使価格が1円なので、税制適格とはならない(税制適格となるには、「発行時の時価以上」で権利行使する必要がある)。

 税制適格ストックオプション、株式報酬型ストックオプションに共通しているのは、・・・

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