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東証が新市場区分について意見募集開始、PBR1倍割れや経過措置適用への意見が相次ぐ可能性

2022年4月4日に東京証券取引所における市場区分が再編され、「プライム市場」「スタンダード市場」「グロース市場」という3つの新たな市場が誕生してから半年が経過する中、東証は2022年9月30日、市場区分の見直しに関するフォローアップに係る意見の募集を開始した(10月31日まで)。東証では既に新市場区分についてフォローアップしていくべき論点や経過措置の在り方などについて「フォローアップ会議」を設置して検討を開始しているが(フォローアップ会議の立ち上げについては2022年8月4日のニュース「東証が“フォローアップ会議”立ち上げ、メンバーの多くが経過措置の期限に言及」を参照)、今回の意見募集はフォローアップ会議における議論やそれを踏まえた東証内部での検討の参考にするため、幅広く市場関係者からの意見を募るという趣旨で実施されている。

「市場関係者」の中心となるのは国内外の機関投資家や証券会社だが、そこには上場企業も当然含まれる。東証は市場区分の再編に先立ち、2018年12月にも今回と同様の「市場関係者に対する意見募集」を行ったが、その際に国内外から寄せられた約90件の意見のうち上場企業からの意見は1割にも満たなかった(9%。意見提出主体の属性分布については「市場構造の在り方等に関する市場関係者からのご意見の概要」を参照)。自社が上場する市場が大きく変わろうとしている局面で、その当事者である上場企業からほとんど声が上がらなかった背景には、・・・

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