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社長の「解任」ではなく「辞任」が多い理由

最近、社長が期中に辞任する旨の報道が目に付く。本来、社長の交代は、現任社長が定年を迎えて、あるいは2期、3期といった既定の在任期間を経て後任社長にバトンタッチするというケースがほとんどであり、多くの日本企業ではいまだにこうした「誰の判断も要さない」事由をトリガーとして、トップの交代という“一大イベント”を運用している。こうした中で、社長の期中辞任事例が顕出している昨今の状況は、コーポレートガバナンス強化の潮流に乗って指名委員会の機能が徐々に高まってきているのではないか、との希望的観測も投資家などから聞かれる。

コーポレートガバナンス・コード【原則3-1.情報開示の充実】の(ⅴ)では、上場会社に経営陣幹部等の選解任・指名についての説明を求めているが、社長の期中辞任に関するリリースを見ると、いずれも例外なく、文字通り「辞任」と記載されている。「辞任」とはあくまで「社長本人からの自発的な申し出」があって代表取締役社長の任を辞するということであり、「解任」とはニュアンスも体裁も大きく異なる。

日本企業が「解任」ではなく「辞任」という形をとるのは、・・・

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