SDGs、ESG投資、そしてインパクト投資と、欧米から輸入される新しいテーマにつきものの課題は、それを担う人材の育成だ。金融庁に設置された「インパクト投資等に関する検討会」(同検討会の最近の議論については2023年3月3日のニュース「金融庁がインパクト投資の「指針」策定に着手、新しい資本主義実行計画に反映へ」参照)でも、インパクト投資に関わる人材育成の重要性が叫ばれている。しかし、今のところインパクト投資を担うアセットマネージャーやアセットオーナーは不足しており、「担い手の増加と案件の実績は鶏と卵の関係」との指摘がなされている。アセットオーナーの指図がないことには、アセットマネージャーもインパクト投資に舵を切れず、経験を積むこともできない。仮にアセットオーナーにインパクト投資を強化する意向があったとしても、インパクト投資を理解してるアセットマネージャーが少なければ、やはりインパクト投資は進まない。ましてや、両方とも人材不足のとなれば、どこから手を付ければよいのかすら分からないというのが実情だ。
SDGs : 「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略で、「エスディージーズ」と読む。「人間、地球及び繁栄」のための行動計画として国連が掲げる世界共通の目標であり、17の目標と169のターゲットからなる。2015年9月に開催された「国連持続可能な開発サミット」において150を超える加盟国首脳の参加のもとで採択され、2016年から2030年までの15年間での達成を目指している。
ESG投資 : 「Environmental(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」に優れた企業に投資すること。
インパクト投資 : 社会問題・環境問題を解決することを目的として投資すること。
アセットマネージャー : 運用会社
アセットオーナー : 年金基金や保険会社
そこで・・・
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