任天堂の創業家の資産管理会社Yamauchi-No.10 Family Officeから株主提案を受けていた東洋建設(東証プライム)で2023年6月27日、定時株主総会が開催され、株主提案により選任された取締役が取締役会の半数を超える(取締役総数13名のうち会社提案による者が6名、株主提案による者が7名)という異例の事態が起きた。直近では、フジテック(東証プライム)の臨時株主総会(2023年2月開催)でアクティビストのオアシスが提案した取締役が取締役総数9名のうち4名選任され、さらに会社提案で選任されていた社外取締役1名がオアシス側に付いたことで、結果的にオアシス側が取締役会の過半数を握り創業家出身の会長を解任した事例があるが(2023年6月21日のニュース「フジテック株主総会、怒声が飛び交う長丁場に 元会長側の株主提案はすべて否決」を参照)、株主提案により選任された取締役のみで取締役会の過半数を占めることとなった東洋建設のケースは、よりインパクトが大きいと言える。
もっとも、この結果には意外感もある。まず、・・・
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