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アンチESGの動きは日本の運用会社にも広がるか?

今月始め(2023年10月3日)には国連責任投資原則(PRI)の年次総会「PRI in Person 2023」が東京で開催され、世界中から多くの投資家(アセットオーナー(年金基金や保険会社)およびアセットマネージャー(運用会社))が参加した。年次総会には岸田文雄首相も登壇、「代表的な公的年金基金、少なくとも7基金、90兆円規模」がPRIに署名するよう調整しているとして、ESG投資のさらなる拡大にコミットしたことは注目に値する(首相のコメント全文はこちら)。運用資産が世界最大の220兆円に上るGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は2015年にPRIに署名しているが、これに続く年金は極めて少なかった。今回、総理の言葉どおり運用総額90兆円の7つの公的年金がPRIに署名すれば、アセットマネージャーから企業に対し、ESGに関するエンゲージメントが一層活発になることは間違いない。


国連責任投資原則(PRI) : (国連)PRIとは「(United Nations) Principles for Responsible Investment」の略で、機関投資家に対し、投資判断プロセスにESGを反映することや、投資対象企業にESGに関する情報開示を求めることなどを提唱するESG投資の世界的なプラットフォーム。PRIに署名した機関投資家は、国連に投資の状況を報告する義務が生じるため、ESGを重視した投資を実践せざるを得ない。

しかし、こうした動きの一方で、・・・

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