統合報告書とは、自社の財務情報と非財務情報を文字通り“統合”して、どのように企業価値向上を目指すのかを報告する書類であり、日本では統合報告書を作成する上場企業が毎年増え続けている。ESG等への対応が欧米企業と比べて遅れているとされる日本企業だが、統合報告書を発行している企業数は千社程度にまで達し、世界1位となっている。ただ、皮肉なことに、これだけの数の企業が統合報告書を作成しているにもかかわらず、日本企業の収益性は世界的に低い水準にとどまっている。こうした中、統合報告書は単なるディスクロージャー資料にすぎず、企業価値の向上には結びつかないと指摘する専門家もいる。
結論から言えば、・・・
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