将来の日本のコーポレートガバナンス・コード(CGコード)の改訂にも影響を与える可能性のあるテーマを含むことから、当フォーラムの【特集】コーナーでは2回にわたり英国CGコードの改訂案についてお伝えしたところだが(【特集】英国コーポレートガバナンス・コードの改訂(前編・後編)参照)、【特集】の冒頭に記載したとおり、英国CGコードの改訂案は2024年1月に予定していた内容の確定(2025年1月から適用開始)を2か月弱先に控えた2023年11月7日、その大部分を撤回することが英国FRC(財務報告評議会=Financial Reporting Council)から発表された。5月に公表された改訂案では「監査、リスク、内部統制」を中心に広範な改訂が提案されていたが、パブリックコメントを経てFRCは方針を大幅に変更、ごく小規模な改訂(take forward only a small number)にとどめることとした。英国CGコードはこれまで一貫して厳格化が進められてきただけに、FRCの方針転換に対しては市場関係者からも驚きの声が上がっている。
FRC : コーポレートガバナンスに関する独立の規制機関
今回の方針転換に至った直接の原因は、・・・
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