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“聞こえの良い政策”が招くインフレ、円安、個人消費の行方

岸田政権は、既に所得税減税をはじめとする今年度の補正予算案を組み、法人税増税を財源とする防衛費増額を来年度から実施することを見送る方針を示している。さらに、児童手当の拡充や高等教育費の無償化などを盛り込んだ総額3.6兆円規模の少子化対策を打ち出すなど、岸田政権における財政規律の緩みが目に付く。

こうしたなか先月20日(2023年11月20日)には、財務大臣の諮問機関である財政制度等審議会・財政制度分科会が「令和6年度予算の編成等に関する建議」をとりまとめている。「予算の編成等に関する建議」(以下、建議)とは、来年度予算の編成および今後の財政運営に関する基本的考え方を取りまとめたもので、政府は、建議の趣旨に沿って今後の財政運営に当たる必要があり、建議の内容は企業経営にも少なからぬ影響を与える。

今回の建議の最大のメッセージは、・・・

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