政府は2025年にCO2排出量を実質ゼロにする「2050 年カーボンニュートラル」を宣言しているが、その実現に向け、企業に対し産業構造の転換や、脱炭素化の新技術研究開発を促す投資資金を集めるための金融政策の一つとしての「「GX(グリーン・トランスフォーメーション)経済移行債(10年債)」の入札を2024年2月14日に行った。
海外では既に「グリーンボンド」が普及しているが、グリーンボンドは地球温暖化対策や再生可能エネルギーなど環境改善への取り組みに資金使途が限定された債券であるのに対し、GX経済移行債で集めた資金は、脱炭素への「移行(トランジシ ョン)」に向けたプロジェクト資金の調達を目的としている。したがって、GX経済移行債では、現時点ではCO2排出量排出量に問題のある産業や企業による脱炭素を目指すプロジェクトに対しても資金供給できることになる。すなわち、グリーンボンドでは救えない産業・企業を支援するという点に大きな特徴がある。
世界初となるGX経済移行債の入札額は8,000億円で、最終落札利回りは0.74%と、・・・
このコンテンツは会員限定です。会員登録(有料)すると続きをお読みいただけます。