複数の社外取締役の確保、女性登用、ダイバーシティ――取締役会のあり方を巡る最近の議論では、この3つが大きなキーワードになっている。
では、これらを満たせば必ず会社にプラスになるのかと言えば、当然ながらそうとは言い切れない。
社外取締役に関しては、取締役10名のうち8名が社外取締役だったリーマン・ブラザーズが破綻したことを見ても、単純に「多いほど良い」というものでもないだろう。先般原案が明らかにされた日本版コーポレートガバナンス・コードでは、独立社外取締役の数が多くても経営が上手く行っていない会社もあるとの指摘を受けて、グローバル基準である「3分の1以上の独立社外取締役選任」に関する記述のトーンが弱められている(2014年11月25日のニュース『独立社外取締役「2名以上」も「相当でない理由」の開示は不要に』参照)。
また、関連性が強い女性登用(=女性取締役数の増加)とダイバーシティに関しては、・・・
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