近年、上場企業にとって「ワーク・ライフ・バランス」の確保は重要な経営課題の1つとなっているが、それに貢献すると言われているのがフレックスタイム制だ。フレックスタイム制は、個々の従業員が業務の繁閑を自ら調整できるため、家族との団らんの時間が増える、地域活動に参加できる、通勤ラッシュを避けられる等々、「ライフ・ワーク・バランス」に配慮した働き方ができるようになる。また、企業にとっても、世間から「働きやすい職場」「ワーク・ライフ・バランスに配慮した企業」といった印象を持たれ、イメージ向上につながるほか、従業員全体の労働時間の短縮による残業代等の人件費削減も期待できる。
厚生労働者の調査によると、従業員1,000人以上の企業でフレックスタイム制を導入しているところは27.7%となっている(平成26年度の結果。平成26年就労条件総合調査結果より)。まだこれから導入が広がる余地もありそうだが、一方で、フレックスタイム制にはデメリットも少なくないことに注意する必要がある。
まず、・・・
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