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従業員持株会への拠出金1,000円に対し奨励金を1,000円支給する会社が増加した背景

従業員持株会のメリットとしては、①従業員の資産形成に資する、②株価や経営に対する従業員の関心を高められる、③会社から見ると安定株主になる、④定期一定額の投資により、割高の時は少なく、割安の時は多くの株式を買い付けることができ、長期安定投資に適している(いわゆるドルコスト平均法)、⑤インサイダー取引を回避できる等が挙げられる。このようなメリットから、多くの上場会社が従業員持株会を導入している。一方で、従業員持株会への加入に及び腰な従業員も少なくない。従業員持株会の規約によっては、長期的な株式保有を促すため一定期間内に株式を売却することが制限されたり、株式を売却する場合に特定の手続きを踏むことが求められたりするからだ。そこで、加入に慎重な従業員への動機付けを目的に、上場会社の大半が、買付手数料や事務委託手数料に対する補助に加えて、奨励金(会社から従業員持株会の加入者に対して支給されるもの)を支給している。


ドルコスト平均法 : 定期的に同額の資金を拠出する投資方法。値上がり時の購入数が減り、値下がり時の購入数が増えるため、短期的な時価変動に振り回されることがなく、長期的投資に向いていると言われる。ちなみに、「ドル・・・」という名称の由来は、もともとアメリカで広く利用されていた投資手法であるため。

この奨励金の平均支給額は年々増加傾向にある。・・・

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