正解です。
ISS(Institutional Shareholder Services Inc.)が11月6日に公表した2015年版の日本向け議決権行使助言方針(ポリシー)の確定版では、「1年の猶予期間」を置いて(2016年2月から実施)、「取締役会に複数名の社外取締役がいない場合は、経営トップの選任議案に反対を推奨する」としています。会社法の改正(「会社によって異なる社外取締役選定にかけられる時間的余裕」を参照)により、社外取締役非選任の上場会社は激減することが見込まれていますが、コーポレートガバナンス・コードの施行(「独立社外取締役「2名以上」も「相当でない理由」の開示は不要に」を参照)とISSの猶予期間終了を間近に控え、社外取締役が一人しかいない上場会社も安穏としてはいられない状況と言えます。
問題文は、「取締役会に複数名の社外取締役がいない場合は、経営トップの選任議案に反対を推奨する」旨のポリシーの適用開始時期を「2015年3月期」としている点で誤りです。
2014/11/30 2014年11月度チェックテスト第1問解答画面(不正解)
不正解です。
2000年代初めに起こったITバブル崩壊を契機に、多くの企業が賃金制度の見直しを図りました。見直しの多くが年齢や勤続年数といった年功的要素を薄めるものであり、賃金(基本給)と仕事・役割等とのリンクが強まったと言われています。しかし、こうした中にあっても、配偶者手当などの家族手当の採用割合は大幅に下落することなく、むしろ近年は横ばいもしくは若干の上昇すら認められるといった調査結果が報告されています。
・労務行政研究所の調査結果 2011年:67.3%・→2013年:68.0%
・経団連の調査結果 2011年:68.9%→2014年:77.5%
・人事院の調査結果 2011年:78.9%→2014年:76.8%
問題文は、「家族手当の採用割合は大幅に下落する傾向にある」としている点で誤りです。
こちらの記事で再確認!
2014/11/04 経営判断を要する「配偶者手当」の見直し(会員限定)
2014/11/30 2014年11月度チェックテスト第1問解答画面(正解)
正解です。
2000年代初めに起こったITバブル崩壊を契機に、多くの企業が賃金制度の見直しを図りました。見直しの多くが年齢や勤続年数といった年功的要素を薄めるものであり、賃金(基本給)と仕事・役割等とのリンクが強まったと言われています。しかし、こうした中にあっても、配偶者手当などの家族手当の採用割合は大幅に下落することなく、むしろ近年は横ばいもしくは若干の上昇すら認められるといった調査結果が報告されています。
・労務行政研究所の調査結果 2011年:67.3%・→2013年:68.0%
・経団連の調査結果 2011年:68.9%→2014年:77.5%
・人事院の調査結果 2011年:78.9%→2014年:76.8%
問題文は、「家族手当の採用割合は大幅に下落する傾向にある」としている点で誤りです。
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2014/11/04 経営判断を要する「配偶者手当」の見直し(会員限定)
2014/11/30 2014年11月度チェックテスト
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【問題2】
ISSが公表した2015年版の日本向け議決権行使助言方針(ポリシー)の確定版では、取締役会に複数名の社外取締役がいない場合は、2015年3月期より経営トップの選任議案に反対を推奨するとしている。
【問題3】
ISSが公表した2015年版の日本向け議決権行使助言方針(ポリシー)の確定版では、会社法改正により新設された監査等委員会設置会社に移行する定款変更議案に原則として賛成を推奨するとしている。
【問題4】
ACGAの調査結果によると、アジア11か国におけるコーポレート・ガバナンスの質のランキングで我が国は3位に位置づけられたものの、役員研修および取締役会評価の取組みが遅れている点が課題として指摘されている。
【問題6】
日本取締役協会による独立取締役選任基準モデルによると、「取引先」から社外役員を迎える場合には、「年間(連結)総売上高の10%未満」の企業に属する者であれば、独立性要件に抵触しないことになる。
【問題9】
改正会社法の施行日は平成27年5月1日であり、社外取締役を選任していない上場会社(3月決算を前提)が株主総会で「社外取締役を置くことが相当でない理由」を説明しなければならなくなるのは、平成28年3月期の定時株主総会からとなる。
2014/11/28 日本企業のシェアが途上国企業に奪われた本当の理由
80年代、日本企業は多くの市場で高い地位を占めており、特に電子・電機産業のシェアは世界のトップを走っていた。しかし、90年代の後半、これが途上国企業に取って代わられていく。その原因は一般的には「安価な人件費を背景とした価格競争に敗れた」と言われている。確かにそれも一因には違いないが、もう1つ見逃せないのが、・・・
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2014/11/28 日本企業のシェアが途上国企業に奪われた本当の理由(会員限定)
80年代、日本企業は多くの市場で高い地位を占めており、特に電子・電機産業のシェアは世界のトップを走っていた。しかし、90年代の後半、これが途上国企業に取って代わられていく。その原因は一般的には「安価な人件費を背景とした価格競争に敗れた」と言われている。確かにそれも一因には違いないが、もう1つ見逃せないのが、知的財産戦略の変化に対応できなかったという点だ。
知的財産というとまず「特許」を思い浮かべる向きも多いだろう。実際、かつては日本企業の知的財産戦略と言うと、特許権の取得一辺倒だった。しかし、高い技術を追い求め、発明はすべて特許化し、技術の排他的独占によって市場を支配する、といった知財戦略のあり方は、90年代の後半から変化してきた。
確かに、特許権を取得すれば、排他的な権利活用のみならず、ライセンスやパテントプール*によるロイヤリティの確保も可能になる。その一方で、特許権の取得により出願内容は公開されることになるため、自社の研究開発状況が他社に知られ、模倣・類似品が出回る恐れもある。さらに、特許権による保護期間が満了すれば、誰でも無料で自社の技術を使用することが可能となってしまうという問題もある。このようなデメリットを持つ特許権による「排他的独占」ばかりを狙ったことが、日本企業のシェア低下につながった可能性は否定できないだろう。
* 複数のメーカーや研究機関がそれぞれ持ち寄った特許権を、一括してライセンスする仕組み。一つひとつの特許権に配分されるライセンス料は減少するものの、一括ライセンスにより新たな技術が普及して市場が拡大すれば、トータルのライセンス料は増えることになる。
そこで、特許権を取得せずに自社の技術を「営業秘密」として自社内で秘匿化すれば(特許権の取得をオープン戦略と呼ぶのに対し、これをクローズ戦略という)、特許権のような保護期間の制限もないし、模倣も避けられ、他社製品との差別化を図ることもできる。ただ、クローズ戦略には、仮に同じ技術について他社が特許権を取得した場合、これに対して対抗できないという大きなリスクも伴う。
このように、社内で生まれた技術や発明を特許化するか(オープン戦略)、秘匿化するか(クローズ戦略)の見極めに失敗すれば、90年代の日本企業のように、シェアや製品単価を維持できなくなり、自社にもたらされる利益が大幅に減少することになりかねない。会社の浮沈を左右する“オープン・クローズ戦略”の見極めは非常に重い責任を伴うだけに、取締役会等での徹底的な議論が求められよう。
2014/11/27 (新用語・難解用語)加速型自社株買い
自社株買いは、現金による剰余金の配当と同様、剰余金を原資として株主に現金を渡す(株主は株式を会社に渡し、その反対に会社は株主に現金を渡す)ことから、株主に対する利益還元策の1つとして位置づけられている。「加速型自社株買い(ASR=Accelerated Share Repurchase)」とは、その名称からもイメージできるように、自社株買いを大量かつ一気に行おうというものだ。
通常、自社株は株式市場を通じて購入するが、会社が望む株式数を取得するには数回を要する。これに対し加速型自社株買いでは、投資銀行等を介して“一度で”株式を取得する(投資銀行等は市場から貸株により調達する)。自社株買いの規模が大きい分、株式市場に対しては強いメッセージとなり、株価向上につながりやすい。また、EPS(earnings per share=1株当たり純利益)の改善幅も大きい。
米国では、医薬品大手のメルク社が50億ドル、IT大手のアップルが120億ドルの加速型自社株買いを行っている(いずれも2013年)。一方、日本企業による加速型自社株買いの例は・・・
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2014/11/27 (新用語・難解用語)加速型自社株買い(会員限定)
自社株買いは、現金による剰余金の配当と同様、剰余金を原資として株主に現金を渡す(株主は株式を会社に渡し、その反対に会社は株主に現金を渡す)ことから、株主に対する利益還元策の1つとして位置づけられている。「加速型自社株買い(ASR=Accelerated Share Repurchase)」とは、その名称からもイメージできるように、自社株買いを大量かつ一気に行おうというものだ。
通常、自社株は株式市場を通じて購入するが、会社が望む株式数を取得するには数回を要する。これに対し加速型自社株買いでは、投資銀行等を介して“一度で”株式を取得する(投資銀行等は市場から貸株により調達する)。自社株買いの規模が大きい分、株式市場に対しては強いメッセージとなり、株価向上につながりやすい。また、EPS(earnings per share=1株当たり純利益)の改善幅も大きい。
米国では、医薬品大手のメルク社が50億ドル、IT大手のアップルが120億ドルの加速型自社株買いを行っている(いずれも2013年)。一方、日本企業による加速型自社株買いの例は本日(2014年11月27日)時点でいまだ存在していない。
それもあって、日本の会計基準では、加速型自社株買いにおいて行われる投資銀行等と会社の取引に関する会計処理が明文化されていない。逆に、会計処理が明らかでないことが、日本における加速型自社株買いの普及にあたり障害になっているとの指摘もある。こうした中、日本の会計基準設定主体である 財務会計基準機構(FASF)は11月19日、加速型自社株買いに関する会計処理の検討を企業会計基準委員会に求めることを決定している。
〇加速型自社株買いの会計処理に関する議論の詳細はこちら
証券会社は加速型自社株買いを日本企業にも売り込む構えを見せている。貴社が証券会社から営業を受ける機会も遠からずありそうだ。
2014/11/26 業績好調企業の税負担が減少
衆議院議員選挙の投票日が年の瀬迫る12月16日に決まった。霞が関もしばし休止状態となるが、これまで安倍政権の進めてきた政策がこの選挙によってリセットされるわけではない。もちろん選挙結果によるが、野党に勢いがない中、“アベノミクス”が継続する可能性は高い。
その1つが・・・
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2014/11/26 業績好調企業の税負担が減少(会員限定)
衆議院議員選挙の投票日が年の瀬迫る12月16日に決まった。霞が関もしばし休止状態となるが、これまで安倍政権の進めてきた政策がこの選挙によってリセットされるわけではない。もちろん選挙結果によるが、野党に勢いがない中、“アベノミクス”が継続する可能性は高い。
その1つが法人実効税率*の引き下げだ。政府は、法人税率などを下げる代わりに、課税ベースの拡大(例えば「租税特別措置」など、税負担を軽減する優遇措置の縮小や廃止)を進める方針だが、その1つが「外形標準課税」の見直しだ。
* 法人税、事業税、住民税といった会社の利益に課税される税の総合的な負担率のこと。
外形標準課税とは地方税である事業税の課税方式の1つで、「所得」のみならず、賃金や支払利子、支払賃料、資本金など、文字通り「外形」的な基準をベースに課税を行う制度。たとえ赤字の会社でも、企業が活動を行うにあたっては地方自治体から様々な行政サービスを受けているのだから一定の税負担を負うべき、との考え方に基づいている。
外形標準課税は、所得を課税ベースとする「所得割」、賃金や支払利子、支払家賃などを課税ベースとする「付加価値割」、資本金などを課税ベースとする「資本割」の3つから構成されるが、真の意味で「外形標準」と言えるのは、これらのうち「付加価値割」と「資本割」の2つである。
現在、「所得割」と「付加価値割+資本割」の課税割合は「3:1」とされているが、当フォーラムの取材で、この割合が平成27年度に「5:3」、平成28年度に「4:4(=1:1)」に改正されることが分かった。
具体的には、現在「0.48%」とされる付加価値割の税率が、平成28年度には「0.96%」に引き上げられ、現在「7.2%」とされる所得割の税率が「4.8%」に引き下げられる。一方、「資本割」は現在のまま据え置かれる。
この改正の結果、所得を上げている企業(すなわち、業績好調な企業)の事業税負担は現在よりも減ることになるだろう。これに対し、赤字により事業税(上記の所得割)の負担が少ないものの「外形」的な事業規模だけは大きい企業(社員数が多く賃金や家賃などの支払額が相対的に多い企業や、多大な借入金により支払利子の多い企業)の事業税負担は増加することになる。この情報はまだ新聞等では報じられていないようだが、自民党政権が衆議院議員選挙で敗北しない限り、実現は確実。来期予算の策定において税負担額を見込む際には留意しておきたい。
