2014/07/31 2014年7月度チェックテスト第4問解答画面(正解)

正解です。
 会社法が改正され、「社外性」の要件が厳格化されました。これにより、親会社や兄弟会社の業務執行者は、その子会社や兄弟会社の社外役員(社外取締役および社外監査役)になることができなくなります。改正会社法は「平成27年4月1日」からの施行が有力視されていますが、社外性の要件の厳格化には経過措置が認められており、親会社や兄弟会社の業務執行者を兼務している社外役員であっても「平成28年6月の定時株主総会」(3月決算の場合)までは社外性の要件を満たすこととされています。

 ちなみに、会社法改正により、社外取締役を選任していない上場会社(大会社*に限る)の取締役には株主総会で「社外取締役を置くことが相当でない理由」を説明する義務が生じますが、この義務は、社外性要件の厳格化より1年早い「平成27年6月の定時株主総会」(3月決算の場合)から課される点には留意が必要です。

* 資本金5億円以上または負債総額200億円以上の株式会社

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2014/07/08 社外取締役と社外監査役の選任、優先順位が高いのは?(会員限定)

2014/07/31 2014年7月度チェックテスト第7問解答画面(正解)

正解です。
 従業員等に会社の財産を横領された場合、会社は被害者であるはずですが、税務の世界では、これが「会社の行為」と認定されてしまうことがあります。例えば従業員が架空発注により会社の金を横領したとします。もし、これが「会社の行為」と認定されてしまうと、会社が架空経費の計上によって税金を減らしたことになり、「仮装・隠ぺい」行為として重加算税の対象となってしまいます。また、メディアからも「会社ぐるみ」といったネガティブな報道をされかねません。
 では、税務当局が横領を「会社の行為」と認定するかどうかの境界線はどこにあるのでしょうか? まず、「代表権を有する者」が行った横領であれば、必ず「会社の行為」と認定されます。一方、「代表権を持たない者」による横領では、(1)横領を行った者が重要な業務を担当していた、(2)横領を行った者に業務が任せきりにされていた、(3)管理監督者責任の不履行があった(=会社が通常の注意をすれば容易に発見できたのに、それをしなかった)――という3つの条件がそろった場合、「会社の行為」と認定されてしまいます。
 会社としては、横領を未然に防ぐとともに、税務当局に「管理監督責任の不履行」を指摘されないためにも、しっかりとした内部統制を構築しておくべきです。

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2014/07/14 従業員等の横領で「会社ぐるみ」と言われないために(会員限定)

2014/07/31 (新用語・難解用語)EBITDA倍率(会員限定)

 EBITDA (Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization 「エビーダ」「イービッダー」「イービットディーエー」などと呼ばれる)とは「現金ベースの利益概念」であり、支払利息、税金、有形固定資産の減価償却費、無形固定資産の償却費を差し引く前の利益を指す。損益計算書の営業利益(支払利息や税金が控除される前の利益)に有形固定資産の減価償却費および無形固定資産の償却費を足すことで算定が可能であるため、フリーキャッシュフロー*よりも簡易的に算定することができる点に特徴がある。

* 現金ベースの利益概念の一つで、営業活動によるキャッシュフローから投資活動によるキャッシュフローを控除して算定する。

 EBITDAは、売上高、企業価値等と対比させることにより企業評価のツールとして用いられる。また、「買収金額÷EBITDA」により求められるEBITDA倍率は、買収金額を何年で回収できるかを表わす。M&Aの際に、買収価格が「割高」か「割安」を簡易的に判断するために利用される。

 サントリーホールディングスは今年(2014年)1月、米ビーム社を160億ドル(約1兆6400億円)で買収(過去3か月間の平均株価に対して24%のプレミアム)で買収することを発表した。一般的には、EBITDA倍率が「10倍台前半」でなければ買収は難しいと言われているが、この買収はEBITDA倍率が約20倍におよぶものであった。そのため、この買収を「割高」と評価する分析も見受けられる。

 同社は近年、「グローバル総合酒類食品企業」を標榜して積極的なM&A戦略を展開してきたが、それまででもっとも大きい買収金額が仏オランジーナ・シュウェップスを買収した際の約3000億円(2009年)であることを考えると、同社の佐治社長が「一世一代の大勝負」と言うのもうなずけるところだ。ちなみに、約1兆6400億円という買収金額は、日本企業としては、2006年のJT(日本たばこ産業)による英ガラハーの買収(約2兆2500億円)、2013年のソフトバンクによるスプリント・ネクステルの買収(約1兆8000億円)などに次ぐ規模である。

 サントリーホールディングスがこのような巨額かつ高EBITDA倍率の買収に踏み切ったのは、もちろん、ビーム社にそれだけの魅力があったからであろう。「ジムビーム」や「メーカーズマーク」などのバーボンウイスキーで知られるビーム社は、米国における蒸留酒最大手企業である。北米での販売比率が約60%を占めるが、「カナディアンクラブ」などカナディアンウイスキー、「ティーチャーズ」などスコッチウイスキーも手掛けており、幅広い品揃えをベースに、世界最大のウイスキー消費国であるインドなどへのグローバル展開も積極的に進める。

 また、世界の蒸留酒業界の状況も、この買収を後押しした可能性がある。同業界では、首位の英ディアジオがジョニーウォーカーを買収(2000年)、2位の仏ペルノ・リカールもシーバスリーガルを買収(2005年)するなど寡占化が進展している。同様に、ビール業界は首位のインベブ(ベルギー)が2008年に3位の米アンハイザー・ブッシュ(バドワイザー)を買収したことで、カールスバーグ(デンマーク)・ハイネケン(オランダ)連合との2強体制が確立している。こうした中、元々は住宅関連用品を手掛ける米複合企業の傘下にあったものの、投資家から相乗効果が見込めないとして事業分離を要求され、2011年に単独上場(ニューヨーク証券取引所)したビーム社は“最後の出物”だったと言える。サントリーが巨額かつ高いEBITDA倍率の買収に踏み切った背景には、グローバル展開を図る上での選択肢が限られていたという事情もありそうだ。

2014/07/31 2014年7月度チェックテスト第1問解答画面(正解)

正解です。
 昨年(2013年)秋に起きた食品の偽装表示問題をきっかけとして、不当表示をした企業に課徴金を課す制度を導入するための景品表示法改正案が、2014年秋の臨時国会に提出される予定です。改正法案には、不当表示をした企業が「消費者への返金」や「消費者被害回復業務を行う団体への寄附」といった自主的対応を行った場合には、課徴金の額を減額する仕組みも盛り込まれる予定となっています。
 問題文は、課徴金額が減額されるための自主的対応策の要件を「担当者および責任者の処分」や「再発防止策の公表」としている点で誤りです。

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2014/07/01 改正景表法、課徴金を回避する2つの方法(会員限定)

2014/07/31 2014年7月度チェックテスト第1問解答画面(不正解)

不正解です。
 昨年(2013年)秋に起きた食品の偽装表示問題をきっかけとして、不当表示をした企業に課徴金を課す制度を導入するための景品表示法改正案が、2014年秋の臨時国会に提出される予定です。改正法案には、不当表示をした企業が「消費者への返金」や「消費者被害回復業務を行う団体への寄附」といった自主的対応を行った場合には、課徴金の額を減額する仕組みも盛り込まれる予定となっています。
 問題文は、課徴金額が減額されるための自主的対応策の要件を「担当者および責任者の処分」や「再発防止策の公表」としている点で誤りです。

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2014/07/01 改正景表法、課徴金を回避する2つの方法(会員限定)

2014/07/31 2014年7月度チェックテスト第8問解答画面(不正解)

不正解です。
 平成28年1月からマイナンバー法*の適用が開始します。同法における「個人番号」は、社会保障分野や税分野といった公共部門での利用が中心になります。民間部門でも社会保険、源泉徴収事務など法律で定められた範囲に限り「個人番号」が利用されます。

* 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律のこと。行政効率化や国民の利便性向上、税捕捉の向上等を目的として、国民一人ひとりに12桁のマイナンバー(個人番号)を割り当て、その番号を年金、雇用保険、医療保険の手続、生活保護や福祉の給付、確定申告などの税の手続きに利用することになる。

 マイナンバー法への対応としては、まず給与計算システムに個人番号を織り込むためのシステム改修が必要となります。駆け込み対応では施行までに間に合わない恐れもあることから、早めの準備と改修費用の予算化が必須となります。

 また、配当支払通知書の送付方法の見直しも検討すべき課題です。マイナンバー法では、配当支払通知書に個人番号を記載することを義務付けていますが、現在ほとんどの企業が行っているように「普通郵便」で配当支払通知書を送付した場合、ポストからの盗難、配送ミス、転居により新しい居住者の手に渡ってしまうなどにより、名前や住所とあわせて個人番号が漏えいするリスクがあるからです。一部の上場企業では、配当支払通知書の郵送方法を、従来の普通郵便から書留に変更することを検討しているところもあるようです。

 書留となれば、郵送コストも必然的に上昇します。総務担当役員としては、マイナンバー法対応コストの洗い出しに漏れがないよう、担当者に指示出しをしておく必要があります。

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2014/07/23 “官製個人情報”が新たな情報漏えいの火種に?(会員限定)

2014/07/31 2014年7月度チェックテスト

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【問題1】

2014年秋の臨時国会に提出予定の景品表示法改正法案では、不当表示を行った企業に課徴金を課す一方で、当該企業が「担当者および責任者の処分」や「再発防止策の公表」といった自主的対応をとった場合には、課徴金の額を減額する仕組みが盛り込まれる予定となっている。


正しい
間違い
【問題2】

政府の目玉戦略の1つである「新たな労働時間制度」が創設されれば、給与所得者の概ね5%に相当する「少なくとも年収1,000万円以上」かつ「職務の範囲が明確で高度な職業能力を有する労働者」の賃金は、労働時間と関係なく、成果への評価のみによって決定することが可能になる。


正しい
間違い
【問題3】

IRは専門性の高い業務であることから、IR担当取締役や対外的なIR活動で矢面に立つ経営トップに任せるべきである。したがって、IR担当でない取締役は、決算説明会やアナリストとのミーティングに出席する必要はない。


正しい
間違い
【問題4】

親会社の業務執行者を兼務している子会社の社外役員は、改正会社法の施行日を過ぎると「社外性」の要件を満たさなくなる。


正しい
間違い
【問題5】

“Comply or Explain”のルールのもとでは、説明(Explain)すれば従う(Comply)必要はないことから、実際には″Explain″を選択する企業がほとんどである。


正しい
間違い
【問題6】

海外情勢に詳しい社外取締役が、海外でのビジネス展開に際し、現地当局との橋渡し的役割を果たすことは、業務の執行に当たる恐れがある。


正しい
間違い
【問題7】

税務当局は、「代表権を有する者」が行った横領は必ず「会社の行為」と認定するが、代表権を持たない者による横領を「会社の行為」と認定することはない。


正しい
間違い
【問題8】

マイナンバー法への対応の一環として、給与計算システムの改修のほか、配当支払通知書の郵送方法の変更も検討しなければならない。


正しい
間違い
【問題9】

日本企業のIFRS導入を増やすための切り札として企業会計基準委員会が検討を重ねてきた日本版IFRSに関する公開草案が7月31日に公表され、その英語表記の略称が「J-IFRS」に決まった。


正しい
間違い
【問題10】

今3月決算の上場会社の定時株主総会における買収防衛策の導入議案は、議決権行使助言会社の反対にもかかわらず、すべて可決された。


正しい
間違い

2014/07/31 2014年7月度チェックテスト第10問解答画面(不正解)

不正解です。
 今3月決算の上場企業の定時株主総会における買収防衛策の導入議案に対しては、議決権行使助言会社の反対推奨が相次ぎ、50%台という極めて低い賛成率でかろうじて可決されるケースが続出しました。1件ではありますが、初の否決事例(カプコン)も出ています。その一方で、議決権行使助言会社が賛成推奨している例があるのは興味深いところです。買収防衛策の導入に際しては、議決権行使助言会社の賛成推奨事例の研究が不可欠と言えるでしょう。

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2014/07/28 6月株主総会総括 買収防衛策の導入議案で初の否決、監査役への退職慰労金は過半数割れ寸前に(会員限定)

2014/07/31 2014年7月度チェックテスト第9問解答画面(不正解)

不正解です。
 IFRSのエンドースメント 手続の結果、企業会計基準員会(ASBJ)は7月31日、いわゆる日本版IFRSの公開草案 を公表しました。日本語の正式名称は「修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)」で、略称は「修正国際基準」とされています。一方、英語表記では「Japan’s Modified International Standards(JMIS)、Accounting Standards Comprising IFRSs and the ASBJ Modifications」となり、略称は前半部分の頭文字をとって「JMIS(ジェイミス)」とされました。IFRSを作成する国際会計基準審議会(IASB)が、例えば「J-IFRS」のように「IFRS」の4文字を略称に入れることに反対したため、折衷案として正式名称のカッコ内に「国際会計基準」や「IFRS」といった表記を入れることで落ち着きました。

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2014/07/29 「修正国際基準」と命名された日本版IFRS、採用のメリットは?(会員限定)

2014/07/30 外部から経営トップの登用を実現するための仕組み

 最近、海外競合他社の外国人幹部や異業種大手企業の社長経験者など、外部から経営トップを登用するケースが珍しくなくなってきた。2014年の株主総会でも、外部人材の取締役選任を諮る議案が複数の会社で上程され、報道や論評は「プロ経営者」の時代が来たともてはやしている。このようなケースは今後、日本企業でも増加していくだろう。

 外部の人材を経営者として招へいすることは、外部資源を取り込むM&Aに似ている。企業が長期的な成長イメージを描いた際、その実現のため必要なリソースが手元にそろっていなければ、欠如した部分を補わなければならない。企業内部にあるヒト・モノ・カネを活用して手当てできればいいが、それではスピード感に欠けるということも少なくないだろう。事業ポートフォリオやバリューチェーン*の弱点を早急に補うため、「時間を買う」ことのできるM&Aは効果的な手法と言える。

* 購買した原材料に対し、技術開発、生産、販売、人材育成といった一つひとつの企業活動が価値を付加し、これらが一連となって、最終的に顧客に対する価値が生み出されるとする考え方。

 「経営人材」というリソースに関しても同様である。企業が従来の戦略を転換して新たな方向にカジを切る場合のほか、過去の成功体験から離れた取組みが求められる場合、経営悪化に陥ったり重大な不祥事が発生し、全社的に危機感を高める必要がある場合などにおいて、必ずしも社内に適切なリーダー候補がいるとは限らない。むしろ、既定路線の内部昇格でリーダーを選んだのでは、企業に変化をもたらすことが期待できないケースも多い。トップ人事も「目的」次第で外部調達を検討すべきである。

 もちろん、極端な人選は、社内外のステークホルダーにあつれきをもたらす可能性も否定できない。役員・社員においては意欲や忠誠心の減退、顧客や取引先においては不安や不信感を呼ぶこともある。例えば、外国人経営トップを外部から招へいした際、株主総会で「これは乗っ取りだ」と拒絶反応を示した株主が出てきたり、ライバル会社からのトップ招へいに大口取引先が不快感を示した事例も報告されている。

 しかし、「目的」の達成を厳しく追求するなら、「あつれき」というリスクも相応に覚悟しなければならない。リスク・リターンがともに極大化する典型的な事例が、グローバルなエクセレント・カンパニーから外国人経営者を迎え入れるケースだろう。そこまでのリスクを負うべきでない、または負う必要がなければ、例えば外資系企業での経営経験がある日本人を招くことも選択肢となる。また、社内・グループ内であっても、非中核事業や買収会社など“傍流”の人材を抜てきすることも考えられる。

 ここで重要なポイントとなるのは、・・・

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