2023/07/13 【新任役員向けトレーニングプログラム】株主・投資家への情報開示 の更新

下記の【新任役員向けトレーニングプログラム】につき、法令等の改正や実務動向の変化に対応するため、講義内容(動画およびレジュメの双方)を更新いたしました。本動画は新任役員向けトレーニングプログラムの受講の契約をされている方のみが閲覧可能です。

概略

上場会社は、証券取引所の規則に基づき、資金の調達先である投資家に対して情報開示をすることを求められていますが、情報開示は単なる「義務」にとどまらず、資本コストの低減による理論株価の上昇という効果ももたらします。本講義では、一橋大学大学院・商学研究科の円谷昭一先生を講師にお招きし、情報開示の重要性とその種類を整理した上で、決算短信の概要、インベストメント・チェーンの考え方やIRの役割について解説していただきます。また、金融審議会DWGの報告など情報開示の最新動向を紹介していただくとともに、上場会社が情報開示・IRを行うにあたって心掛けていただきたいポイント、スキルマトリックス作成上の留意点、コロナ禍でIRがどのように変わっていったのかなどの最新情報を説明していただきます。

【講師】一橋大学大学院・商学研究科 教授、日本IR協議会・客員研究員 円谷 昭一
【講義時間】1時間03分41秒
【目次】
1 なぜ情報開示が必要か
2 情報開示の種類
3 IRの重要性と効果
4 情報開示の最新動向
5 情報開示・IRのポイント

講義資料 株主・投資家への情報開示.pdf
講義

株主・投資家への情報開示
18055

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2023/07/12 男女賃金格差、業種間で最大25ポイントを超える違い

2023年6月に提出された有価証券報告書(以下、有報)の分析が進んでいるが、当該有報に掲載された情報の中で注目される項目が、2023年3月期の有報から非財務情報の一部として開示が義務化された人的資本開示、すなわち「男女間賃金格差」「女性管理職比率」「男性育児休業取得率」だ(人的資本の開示義務等については【2023年5月の課題】提出前最終チェック! 有価証券報告書の改正点の「1.【従業員の状況】における、多様性に関する指標の開示」参照)。

こうした中、世界的な人事コンサルティング会社であるウイリス・タワーズワトソンが、6月に有報を提出した全上場企業を対象に上記3項目のうち「男女間賃金格差」「女性管理職比率」の開示結果を調査した・・・

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2023/07/12 男女賃金格差、業種間で最大25ポイントを超える違い(会員限定)

2023年6月に提出された有価証券報告書(以下、有報)の分析が進んでいるが、当該有報に掲載された情報の中で注目される項目が、2023年3月期の有報から非財務情報の一部として開示が義務化された人的資本開示、すなわち「男女間賃金格差」「女性管理職比率」「男性育児休業取得率」だ(人的資本の開示義務等については【2023年5月の課題】提出前最終チェック! 有価証券報告書の改正点の「1.【従業員の状況】における、多様性に関する指標の開示」参照)。

こうした中、世界的な人事コンサルティング会社であるウイリス・タワーズワトソンが、6月に有報を提出した全上場企業を対象に上記3項目のうち「男女間賃金格差」「女性管理職比率」の開示結果を調査した(調査結果はこちら)。それによると、まず正規・非正規雇用労働者全体の「男女間賃金格差」については、対象企業全社の男性の平均賃金を「100」とした場合、女性は「67.04」にとどまり、国際的に見ても、日本の上場企業における男女間賃金格差が著しい状況が確認された。ただし、正規雇用労働者に限ると「71.64」と数値が改善する。非正規雇用労働者に女性が多いことが背景にあると考えられる。ちなみに、労働者全体(正規・非正規雇用労働者)、正規雇用労働者ともに男女賃金格差が最も小さかったのは「情報・通信業」で、それぞれ「74.23」「77.10」だった。逆に、最も男女賃金格差が大きかったのは「空運業」で、それぞれ「48.40」「47.87」だった。

「女性管理職比率」は「9.47%」と、やはり女性登用の取り組みの遅れが明確になった。「女性役員比率」は13.11%と女性管理職比率よりは若干高めになっているが、これは女性の社外役員(社外取締役、社外監査役)を外部から招聘していることが理由であるのは間違いないだろう。女性管理職比率を向上させるためには、「社内」で将来の幹部候補となる女性の人材プールを大きくする必要がある。

なお、「男性育児休業取得率」については、企業ごとに定義が異なるケースが多かったことなどから、今回の分析結果からは記載を省略したとのことだ。

今回の調査では人的資本開示における好事例も選定された。来年以降の開示において参考にされたい。

2023/07/12 グループ内の「重要な契約」も一部開示対象

既報のとおり、金融庁は2023年6月30日、有価証券報告書等に記載する「重要な契約」に係る改正開示府令案のパブリックコメントを開始したが(2023年7月10日のニュース『ガバナンス上の「重要な契約」に係る改正開示府令案がパブコメに 企業に早急な対応が迫られる理由』参照)、「重要な契約」に関する論点として、・・・

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2023/07/12 グループ内の「重要な契約」も一部開示対象(会員限定)

既報のとおり、金融庁は2023年6月30日、有価証券報告書等に記載する「重要な契約」に係る改正開示府令案のパブリックコメントを開始したが(2023年7月10日のニュース『ガバナンス上の「重要な契約」に係る改正開示府令案がパブコメに 企業に早急な対応が迫られる理由』参照)、「重要な契約」に関する論点として、親子間を含むグループ内の「決済基準」の開示の要否が注目を集めている。

改正開示府令案では、「提出会社の株主(当該提出会社の完全親会社を除く)と当該提出会社(当該提出会社が子会社の経営管理を行う業務を主たる業務とする会社である場合にあっては、当該提出会社又はその連結子会社(重要性の乏しいものを除く)」との間の「重要な契約」を開示対象としている(7ページ「f」参照)。

株主から「完全親会社」すなわち100%親会社を除くとされているのは、改正開示府令案のベースとなった金融庁・金融審議会が昨年(2022年)6月13日に公表した『ディスクロージャーワーキング・グループ報告」-中長期的な企業価値向上につながる資本市場の構築に向けて-』(以下、DWG報告)で「グループ内企業間の契約のうち、完全親子会社間の契約については、少数株主保護に配慮する必要がないため、当該契約にガバナンスに関する合意を含む場合でも開示を求める意義は乏しいと考えられる」(33ページ注釈93参照)とされたため。

「子会社の経営管理を行う業務を主たる業務とする会社」とは要するに「持株会社」のことであり、その子会社との重要な契約も開示対象としたのは、持株会社グループで実際にビジネスを行っているのは、その傘下にある事業会社に他ならないからだ。DWG報告には持株会社の傘下の事業会社を対象とするような記述はなかったが、投資家から対象にすべきとの指摘があり、対象とされた。

一方、子会社からは「重要性の乏しいもの」が除かれているが、これは過剰な開示を回避するため。ただし、重要性基準の詳細は改正開示府令上明らかでないため、パブリックコメントに対する金融庁の回答等での明確化が待たれる。

また、改正開示府令では、「当該提出会社の株主総会又は取締役会において決議すべき事項について当該株主の事前の承諾を要する旨の合意」も開示対象とされているが(7ページ「f」⒞参照)、ここでいう「事前の承諾」に、親子間を含むグループ内の「決裁基準」(例えば、取引額が一定の金額を超える場合、子会社は親会社の事前承諾を得なければならない等)が含まれるかどうかに企業の関心が集まっている。決裁基準は営業秘密の一つだけに、仮に開示対象となれば企業側の反発を呼ぶことになりそうだ。

2023/07/11 WEBセミナー『2023年6月株主総会の状況』配信開始!

新型コロナウイルス禍において会員の皆様に必要な情報をいち早くお届けするべく、2023年7月11日(木)より下記のWEBセミナーの配信を開始いたしました。

テーマ 講師
2023年6月株主総会の状況 三菱UFJ信託銀行 法人コンサルティング部
会社法務・コーポレートガバナンスコンサルティング室
中川 雅博(なかがわ まさひろ)様

■WEBセミナーの詳細

セミナー
の内容
3月決算会社の2023年6月株主総会は、株主提案が90社・344件と過去最高を記録したほか、「アフターコロナ」における総会運営、電子提供制度適用後“初”の総会等々、何かとテーマの多いものとなりました。
本セミナーでは、株主総会実務や株主総会分析の第一人者であり、全国株懇連合会の理事も務める三菱UFJ信託銀行の中川雅博様をお招きし、3月決算会社の2023年6月総会を分析していただきます。アフターコロナの株主総会への出席状況、マスクの着用の義務付けや座席数など当日の運営、過去最高となった株主提案のテーマ・提案株主及び株式保有比率・賛否の状況、また、否決・取下げ・撤回・修正された会社提案、賛成率が低かった経営トップ選任議案と低賛成率の理由、アクセス通知の具体例を含む電子提供制度への対応状況、バーチャル総会の実施状況、コーポレートガバナンス関係のテーマとして、機関設計の選択状況、任意の指名・報酬委員会の設置状況、独立社外取締役の選任状況、女性・外国人役員の選任状況、政策保有株式の保有・削減状況の記載事例、さらには株主総会におけるテーマ別の質問・発言内容等々、「他社はどうだったのか?」という関心に応える盛沢山の内容となっています。
講師のご紹介 中川 雅博(なかがわ まさひろ)様
大阪大学法学部卒、大阪大学大学院法学研究科(修士課程)修了。1990年、東洋信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)に入社。以後、証券代行部門・法人ビジネス部門に所属し、一貫して会社法務に関するコンサルティングを行う。現在、三菱UFJ信託銀行(株)法人コンサルティング部 会社法務・コーポレートガバナンスコンサルティング室に所属し、全国株懇連合会理事、東京株式懇話会常任幹事(研究部 研究第1部担当)も務める。
ハンドブックシリーズ1「株主総会」(共著:2002年12月・商事法務)、ハンドブックシリーズ2「株式実務」(共著:2003年4月・商事法務)、「委員会等設置会社への移行戦略」(共著:2003年5月・商事法務)、「株券電子化と移行のポイント」(共著:2008年5月・商事法務)、「株券電子化-その実務と移行のすべて」(共著:2008年8月・きんざい)、「全株懇モデル[新訂2版]」(共著:2009年3月・商事法務)、「株式事務の基礎知識」(2009年11月・商事法務)、「株主総会ハンドブック第3版」(共著:2015年3月・商事法務)、「株主総会・取締役会・監査役会の議事録作成」(共著:2015年3月・清文社)、「監査等委員会設置会社の活用戦略」(共著:2015年9月・商事法務)、「新株主総会実務なるほどQ&A」(共著:2017年3月・中央経済社)、「株主総会の準備実務・想定問答」(共著:2018年1月・中央経済社)など著書多数。

会員の方は下記URLよりWEBセミナーを視聴いただくことができます。
■会員向けURL(ログインが必要です)
/member/webseminar-webseminar-l/69131/

非会員の方は下記URLよりWEBセミナーの視聴をお申込みいただけます。
■非会員向けURL(グーグルフォームが立ち上がります)
https://forms.gle/dAuB2rAJNvsmGuBD6

<収録月>
2023年7月

<収録時間>
58分

<視聴環境>
ブラウザー上で視聴できます。インターネットエクスプローラー、エッジで再生できない場合は、ChromeまたはFirefoxなど他のブラウザーをお試しください。また、インターネットに接続する際にプライベートネットワークやプロキシサーバーを経由している場合やファイアーウォールのセキュリティレベルが高い場合には、サンプル動画が再生されない可能性があります。
万が一、こちらのサンプル動画が再生されない場合、端末を管理するシステム管理者にお問い合わせください。

2023/07/11 【WEBセミナー】『2023年6月株主総会の状況』

概略

【WEBセミナー公開開始日】2023年7月11日

【講師】
三菱UFJ信託銀行 法人コンサルティング部
会社法務・コーポレートガバナンスコンサルティング室
中川 雅博(なかがわ まさひろ)様

セミナー資料 2023年6月株主総会の状況.pdf
セミナー動画

2023年6月株主総会の状況

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2023/07/11 【WEBセミナー】2023年6月株主総会の状況(会員限定)

概略

【WEBセミナー公開開始日】2023年7月11日

3月決算会社の2023年6月株主総会は、株主提案が90社・344件と過去最高を記録したほか、「アフターコロナ」における総会運営、電子提供制度適用後“初”の総会等々、何かとテーマの多いものとなりました。
本セミナーでは、株主総会実務や株主総会分析の第一人者であり、全国株懇連合会の理事も務める三菱UFJ信託銀行の中川雅博様をお招きし、3月決算会社の2023年6月総会を分析していただきます。アフターコロナの株主総会への出席状況、マスクの着用の義務付けや座席数など当日の運営、過去最高となった株主提案のテーマ・提案株主及び株式保有比率・賛否の状況、また、否決・取下げ・撤回・修正された会社提案、賛成率が低かった経営トップ選任議案と低賛成率の理由、アクセス通知の具体例を含む電子提供制度への対応状況、バーチャル総会の実施状況、コーポレートガバナンス関係のテーマとして、機関設計の選択状況、任意の指名・報酬委員会の設置状況、独立社外取締役の選任状況、女性・外国人役員の選任状況、政策保有株式の保有・削減状況の記載事例、さらには株主総会におけるテーマ別の質問・発言内容等々、「他社はどうだったのか?」という関心に応える盛沢山の内容となっています

【講師】
三菱UFJ信託銀行 法人コンサルティング部
会社法務・コーポレートガバナンスコンサルティング室
中川 雅博(なかがわ まさひろ)様

セミナー資料 2023年6月株主総会の状況.pdf
セミナー動画

2023年6月株主総会の状況

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2023/07/10 ガバナンス上の「重要な契約」に係る改正開示府令案がパブコメに 企業に早急な対応が迫られる理由

有価証券報告書では、企業が「重要な契約」を締結している場合、【経営上の重要な契約等】にその概要を記載することが求められているが、日本企業における「重要な契約」の開示は、同様の開示制度を有する国の海外企業と比較して不十分との指摘が以前からある。こうした中、金融庁の金融審議会が昨年(2022年)6月13日に公表した『ディスクロージャーワーキング・グループ報告」-中長期的な企業価値向上につながる資本市場の構築に向けて-』(以下、DWG報告)では、・・・

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2023/07/10 ガバナンス上の「重要な契約」に係る改正開示府令案がパブコメに 企業に早急な対応が迫られる理由(会員限定)

有価証券報告書では、企業が「重要な契約」を締結している場合、【経営上の重要な契約等】にその概要を記載することが求められているが、日本企業における「重要な契約」の開示は、同様の開示制度を有する国の海外企業と比較して不十分との指摘が以前からある。こうした中、金融庁の金融審議会が昨年(2022年)6月13日に公表した『ディスクロージャーワーキング・グループ報告」-中長期的な企業価値向上につながる資本市場の構築に向けて-』(以下、DWG報告)では、下記の3つの個別分野における「重要な契約」について、開示すべき契約の類型や求められる開示内容を具体的に明らかにすることで、適切な開示を促すとされたところだ(DWG報告31ページ~参照。(改正の経緯については2022年3月2日のニュース「議決権行使や株式の譲渡・保有に関する合意の開示を促す法令改正が行われる可能性」参照))。

(1)企業・株主間のガバナンスに関する合意
(2)企業・株主間の株主保有株式の処分・買増し等に関する合意
(3)ローン契約と社債に付される財務上の特約

このDWG報告の提言を受け、金融庁は2023年6月30日、有価証券報告書等に記載する「重要な契約」に係る改正開示府令案のパブリックコメントを開始した(金融庁『「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正(案)の公表について』参照)。

上記(1)~(3)の中で企業の関心が高いのが(1)の「企業・株主間のガバナンスに関する合意」だ。「企業・株主間のガバナンスに関する合意」に係る「重要な契約」について開示を促すこととされたのは、DWG報告で「企業と株主間のガバナンスに関する合意は、一般に、当該企業のガバナンスや支配権への影響が大きく、投資判断に重要な影響を及ぼすことが見込まれ、適切な開示が求められる」(32ページ冒頭参照)とされたことを踏まえたもの。

具体的には、有価証券報告書を提出する企業(当該企業が持株会社の場合には、その子会社(ただし、重要性の乏しいものを除く)を含む)が、自社の株主との間で“ガバナンスに影響を及ぼし得る”以下の合意を含む「契約」を締結している場合には、「当該契約の概要」「当該合意の目的」「取締役会における検討状況」「合意に係る意思決定に至る過程」「当該合意がガバナンスに及ぼす影響(影響を及ぼさないと考える場合には、その理由)」を具体的に開示することが求められる。

(a)役員候補者指名権の合意
(b)議決権行使内容を拘束する合意
(c)事前承諾事項等に関する合意

なかには、株主との間で“暗黙の了解”により従来から上記の合意が存在することもあろう。しかし、この新たな開示ルールは、あくまで合意を含む「契約」を締結しているケースを対象にしている。したがって、たとえ合意があったとしても、それが単なる口頭での合意にすぎず、法的拘束力のある「契約」がない場合には開示の対象外となる。

上記のとおり、新たな開示ルールでは「契約の概要」の開示が求められることになるが、企業にとって悩ましいのは、「概要」とはどの程度のレベル感の内容を指すのかということだ。改正開示府令案には、「概要」には「当該契約を締結した年月日、当該契約の相手方の氏名又は名称及び住所並びに当該合意の内容を含む」とのカッコ書きが付されているが(7ページ「f」の上から5行目参照参照)、「当該契約の相手方の氏名又は名称及び住所」は形式的な記載事項に過ぎず、「当該合意の内容」という記述だけでは開示のレベル感は見えてこない。この点は、パブリックコメントの締め切り後に明らかにされるであろう金融庁によるパブリックコメントへの回答や解説を待つしかないだろう。

さらに要注意と言えるのが、改正開示府令の適用対象からは、「施行日(2025(令和7)年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書等から適用)前の契約」が除かれていないということだ(もし除くのであれば、その旨の経過措置が設けられるはずだが、改正開示府令には設けられていない)。これは、「施行日前」の契約も改正開示府令の適用対象になるということを意味する。企業によっては、施行日後はもちろん、施行日までに締結した契約についても、株主との間で内容の再検討・再交渉を迫られる可能性があろう。